2018年03月31日 (土)
大原雑誌の2018年1月号に中村美香さんが「大原社会問題研究所所蔵『水平新聞』について」を寄稿されています。私、この数か月、大原雑誌をチェックしていなくてですね、数日前に中村さんに「こんなの書いたんだよ、読んでくれてると思った」と言われて、ようやく確認したのですが、これはすごくよい仕事でした。
大原雑誌というのは、今でこそ査読付きの学術雑誌で、労働問題社会問題を研究する人たちにとっては投稿先候補の一つとして地歩を固めてきましたが、もともとは史料紹介がメインだったんですね。大原の先達は、長く史料と研究を切り離すことが出来ないと考えてきて、ずっと機関としていくつものプロジェクトでそれこそ歴代、歴史研究がされてきました。今でもそういう考え方は継承されていて、先だって刊行された2017年度叢書の『戦時期の労働と生活』もその一つです。そういう意味では、今回のこういう史料紹介はもっとも伝統的ないかにも大原らしい仕事だと思います。
私の直属の上司は榎さんなのでもちろん大きな判断はすべて榎さんに相談するんですが、職員でのもっとも信頼できるパートナーは中村さんで、その思い出をあれこれ書き出したらきりがないのでやめますが、とにかく何でも困ったら中村さんにとりあえず相談してきました。中村さんは篤学の士で、ご自分でアーカイブズ学の研修に行かれたり、あるいは大阪のシンポジウムに参加されたりされています。また、閲覧係でもあるので、資料提供者の方とお話しする機会も多く、そうすると、別にかしこまってインタビューするわけではないのですが、みなさんポツリと思い出話をお話しされたりするので、自然といろんなことをたくさん聞くことになるんですね。こっそりお教えしますが、大原の史料のことを聞きたければ、中村さんに話を聞きにいらっしゃるのもいいと思いますよ。
この資料紹介は高度に専門的な内容なので、アーカイブズ関係の方、それから、歴史研究者以外の方にはつまらないかもしれません。でも、資料整理の実務に携わっている方なら、確実に面白い、あるいは「ああ分かる」と共感していただける内容だと思います。学術論文は極端なことを言うと、一次史料を使っているというだけで書けてしまうこともありますが、資料紹介は本当に専門的な知識がないと書けません。歴史研究のトレーニングを受けている方には何も言うことはないのですが、本格的なトレーニングは受けていないんだけれども、「歴史」を研究することに興味はあるというような若い研究者の方にぜひともご一読いただきたいと思います。歴史研究はこういう仕事に支えられているんですよ。
個人的には、涙なしには読めないものでした。
大原雑誌というのは、今でこそ査読付きの学術雑誌で、労働問題社会問題を研究する人たちにとっては投稿先候補の一つとして地歩を固めてきましたが、もともとは史料紹介がメインだったんですね。大原の先達は、長く史料と研究を切り離すことが出来ないと考えてきて、ずっと機関としていくつものプロジェクトでそれこそ歴代、歴史研究がされてきました。今でもそういう考え方は継承されていて、先だって刊行された2017年度叢書の『戦時期の労働と生活』もその一つです。そういう意味では、今回のこういう史料紹介はもっとも伝統的ないかにも大原らしい仕事だと思います。
私の直属の上司は榎さんなのでもちろん大きな判断はすべて榎さんに相談するんですが、職員でのもっとも信頼できるパートナーは中村さんで、その思い出をあれこれ書き出したらきりがないのでやめますが、とにかく何でも困ったら中村さんにとりあえず相談してきました。中村さんは篤学の士で、ご自分でアーカイブズ学の研修に行かれたり、あるいは大阪のシンポジウムに参加されたりされています。また、閲覧係でもあるので、資料提供者の方とお話しする機会も多く、そうすると、別にかしこまってインタビューするわけではないのですが、みなさんポツリと思い出話をお話しされたりするので、自然といろんなことをたくさん聞くことになるんですね。こっそりお教えしますが、大原の史料のことを聞きたければ、中村さんに話を聞きにいらっしゃるのもいいと思いますよ。
この資料紹介は高度に専門的な内容なので、アーカイブズ関係の方、それから、歴史研究者以外の方にはつまらないかもしれません。でも、資料整理の実務に携わっている方なら、確実に面白い、あるいは「ああ分かる」と共感していただける内容だと思います。学術論文は極端なことを言うと、一次史料を使っているというだけで書けてしまうこともありますが、資料紹介は本当に専門的な知識がないと書けません。歴史研究のトレーニングを受けている方には何も言うことはないのですが、本格的なトレーニングは受けていないんだけれども、「歴史」を研究することに興味はあるというような若い研究者の方にぜひともご一読いただきたいと思います。歴史研究はこういう仕事に支えられているんですよ。
個人的には、涙なしには読めないものでした。
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