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そういえば、春に『ビジネス・レーバー・トレンド』に春闘関連の記事を書きました。この雑誌は少し時間がたつと、公開になるんですね。リンクを貼っておきます。

なぜ、時機を逸しても書いておこうかと思ったのかというと、ここのところ、また組合の方といろいろお話しする中で、今、この問題は重要だなと感じるところがあったからです。

このエッセイでは、今年の春闘を一過性のものにしないために何が必要なのか、ということを書きました。春闘を支えてきた基盤が融解しているのだから、それを立て直さなければ、長期的な仕組みとしては成り立たない、という点。その際には、対立およびそこから生まれる緊張感の重要性をいくつかの角度から書いています。

究極を言えば、相手と戦って極限まで追い詰められた状態になると、敵・味方関係なく、人間として誰が信頼できるかということが分かります。味方で誰が信頼できないかはかなり重要な情報です。もう一つ、専門性を深める研究とそれを支える体制が必要だということです。

専門を極めると、「無知の知」、何を知らないかが分かり、賃金で解決できる問題と賃金で解決できない問題を峻別できます。どんなに問題が重要であっても、解決できないのです。一番大事なのはどこがボトル・ネックになってるか、そして、その問題はどういう性質の問題なのかを認識することが重要ですよね。

内容よりも今はまだ生きた制度的仕組みを再構築させる時期じゃないかなと思います。
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