土曜日に行われた「非教育の論理懇談会」は久しぶりに楽しい研究会であった。そういえば、懇親会で班長とは誰なのですか、と聞かれてしまったので、改めてご紹介しておこう。私は何を隠そう廣田照幸を御大将とする通称、理論科研(いや、正式名称を知らないだけだけど)の歴史班に属しており、私の上司が森直人・班長なのである。本当は他にも二つの班があって、それぞれ班長がいるのだが、誰が班長か忘れてしまった・・・。まぁ、自分の班以外は実力者の名前だけ知っていればいいので。そのほかの方たちは面白おかしく紹介できるネタが溜った時点で紹介していこう。

土曜日は13時過ぎの急な班長からのツイートで始まった。「大事になっている」と。一瞬、なんのフリか考えたが、暑いので残念なことにオチが思いつかないまま、入口が一つしかない会場の建物へ。そこには奇妙な矢印が書かれた「非教育懇談会」の案内図があったので、会場の周りを一周歩き、振り出しに戻った。会場では既に円卓に机が並べ替えられて、一人ひとりの自己紹介の途中であった。「え?半からじゃないの?」と思ったが、粛々と会が進んでいくので、段々、これだったら三省堂で涼まずに早く来ればよかったと後悔し始めていた。同時に班長がつぶやいたことの意味がようやく了解された。後から分かったことだが、自己紹介は萬年先生が親睦のために発案されたようだ。

前半は自己紹介に加えて、各々がいくつか喋りたいことを喋るという形でなし崩しに始まった。途中、何が語られているのか了解しがたい場面も多々見られ、今、メモを確認したところ、やっぱりよく分かってなかったということが確認できた。前半は一通り、執筆者が自己紹介を兼ねて、執筆の背景を語られたり、意図を語られたり、それはそれで面白かった。個人的には渡辺さんの個人的キャリアのお話が興味深かったが、この研究会全体の流れを大きく作ったのは佐々木先生である。私なりに簡単にデフォルトすると、職業訓練というのは綺麗ごとで彩られていなくて、非常に合理性を追求している、ということであった。この時点では合理性の話はまだ研究会全体の中で具体的なイメージとして共有されていなかったのだが、そこはさすがにプロの集まりである。後半はしっかり話が具体的になっていく。

なお、ひと際、異彩を放っていたのが里見先生のお話で、なかなか味わい深いのだが、再現できないのは残念だ。おそらく先生の頭の中には演劇論があって、いや、論ではなく、演劇観があって、それを前提にいろいろな問題を提出されている。里見先生に限って言えば、テキストで再現できないこと自体が実は彼の立場を本質的に表現している。その意味も後半のやりとりの中で明らかになるだろう。

一通り、話が終わった後で司会の萬年先生から質問の呼びかけがあり、誰も語りたがらないところに、班長が口火を切った。それは非常に具体的なもので教育実践記録があるのかないのかというものであった。最初のうち「やまびこ学校」の話などを出しながら、学校教育畑の現場のイメージに基づいて、同じようなものが職業訓練の現場にあるのかないのかという問いであった。なかなか意図が伝わらず、最初、ないのではないか、という話だったのだが、その様子を聞いた某氏が「これだけ現場を知っている方々がいて具体的な話を聞き出せないお前の質問の仕方が悪い(大意)」と言い出し、私は久しぶりにアカデミックな世界でしかおそらく見かけることのできない稀有な人格を備えた人物に出会えたと感じたことであった、マル。そこで新井さん(職業能力開発大学校)が助け船を出してくれて、個人毎のものだがと断った上で、1訓練日誌のようなもの、2訓練でどれだけ能力が伸びたかの記録、3訓練の新しい方式の趣旨が存在することを教えてくださった。もちろん、これらを使ってよりよい訓練方式が日々、探求されているわけである。新井吾朗さんは後半の主役の一人であり、非常に注目すべき人物であるから、皆様、よくよく名前を御記憶ください。

では、次回は休み時間を挟んでいよいよ後半戦です。
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