著者であるPOSSEの今野さんと川村さんから『ブラック企業に負けない』旬報社をいただきました。ありがとうございます。就活中の大学生はもちろん、大学の就活関連の部署(キャリア支援課等)、それから高校までの進路指導する先生方は必読でしょう。ただし、1-5章まで読めば十分です。

ブラック企業に負けないブラック企業に負けない
(2011/09/26)
NPO法人 POSSE、今野 晴貴 他

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この本はいわゆるマニュアル本です。といったら、けなし言葉と受け取る人がいるかもしれないけれども、そうじゃないんです。これはとてもよいマニュアル本です。よいという意味は二つあります。具体的に何をどうすればいいかということがちゃんと書いてある。もうひとつは、単なるノウハウにとどまらず、そのメカニズムをきちんと考察しています。古い言い方だと、底が入っている、というのでしょうか。

個人的に一番、驚き、かつ納得したのは自己分析のアリ地獄です。キャリアカウンセリングで立派に仕事をなさっている方もいらっしゃるのも知っていますが、日本からカウンセラーがいなくなったら、世の中はよくなるのではないかという風に思ってしまいます。ある種の弱っている相手に高圧的に接する、そのときに専門職としての権威が効果的に作用する。恐ろしいことです。たしかに、臨床心理士をはじめ、国家資格化することで、その職種の労働条件が上がるという面はあります。それはそれで必要なことです。しかし、その一方で、権威化すると、その権威に寄り掛かって一部で堕落して行く人たちがいるのも当然の成り行きです。この本の中ではブラック企業に味方する社労士や弁護士も登場します。専門家に弄ばれないためには、信用できる専門家を見つけておくか(これは問題が起こる以前は難しいですね。そもそも関わらないので)、ある程度の基本的リテラシーを身につけないとならないということです。

いつも闘う意識を持つようにするなんて、しんどくて嫌ですよね。でも、そういう状況になったら、ちゃんと闘わなきゃならない。そのための最低限の知識の伝授は学校教育に期待してもいいかもしれません。ということで、急遽、労使関係論の中に少し組み込んで、伝えたいと思います。

キャリア系の本や就活本はあまたありますが、私はその中でもっとも良質な一冊だと思います。心理学系のキャリア本を読む前に絶対にこっちを読んでください。もう一度、強くお勧めしておきます。
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