学生のレポートを指導するときに、ネットで調べないで、本を読んだ方がいいという意見があるんだけれども、これは端的に言うと、時代錯誤だ。デジタルとアナログ、それぞれの良さはあるんだけど、アナログの良さも教えながら、デジタルの世界でどう活かすかも教えて行かなければならない。数年前、ある研究会で、学生の就職活動のテーマの報告があって、そのときに学生がネットでジャンク情報を集めがちだが、図書館で有価証券報告書をしっかり読んだ方がずっと有効だという話が出た。しかし、その有価証券報告書も今はネットでしか読めない。

労働関係の情報はネットの情報をあまねく集めることが出来れば、ほとんど必要なものは集まってしまう。というか、hamachanのブログをチェックして、ちゃんとソースを丁寧に全部読めば、それだけで専門家以上の知識を身に付けることが出来るだろう(ただし、その専門家の専門分野以外についてだが)。それも一つの勉強法である。それに今年の労働経済の分析も出来がよいので、下手な本よりこちらの方がバランスもよいし、教科書に最適である。もちろん、全文をネットで読むことが出来る。むしろ、私たちに必要なのは、スマホもそうだが、学生の端末環境をよく知って、適切なチャネルを教えることでないかと思う。

とはいえ、大枠では重要なことは、情報の取捨選択の技術である。ただ、これは基本的に本もそうだが、やってみるしかない。試行錯誤のうちに上達する。もちろん、傍らについていてあげれば、的確に今度はこういう本を読んでみたら?というアドバイスは出来るが、それがなければ、なかなか出来ないだろう。しかし、本の取捨選択もそうだが、勉強して向上心があれば、そのうち、レベルの高い本を求めるようになってくる。ネットの情報も同じだろう。成長すると、自分のアンテナにひっかかってくるものが変わってくる。

私自身は大原社研というアーカイブズにいるので、分類の仕方なども考えざるを得ないし、たとえば、本当はキーワードの付与などもある程度の基礎的な教養があることも知っているが、学者でも普通は、そこまでなかなか考えない。経験だけで行っていいと思う。
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